『母』

1.作品概要

本作品は『蟹工船』(1929年)の作者プロレタリア文学作家小林多喜二の母セキの半生を描いた三浦綾子原作『母』(1993年)角川文庫を実写映画化したものです。

 

秋田県釈迦内村。セキは小作農と蕎麦屋で生計を立てている貧しい農家に生まれます。当時の小作農は、地主に50%の地代を払わねばなりませんでした。貧しい農家の娘たちは、身売りするしかありませんでした。セキの幼馴染の少女も売られていったほどでした。セキは15歳で小林家に嫁ぎ、三男三女を生み育てましたが、長男は病死します。多喜二は、次男でした。セキは優しい母親で、自分は字を書くこともできないのに、多喜二は叔父の世話で小樽高商(現小樽商科大学)を卒業させてもらい、銀行に勤めます。当時の銀行は、高給でした。ところが、多喜二は貧しい人々の立場に立った小説を書き、反戦を訴え続けます。多喜二の書いた小説は危険思想とみなされ、多喜二は治安維持法の下、特高警察の拷問によって、29歳の若さでこの世を去ります。セキは、息子が悪いことなどするはずがないと多喜二を信じ続けます。そんなとき、セキは娘のチマから教会に誘われます。イエスの死について話を聞かされたセキは、イエスと多喜二を重ね合わせます。

公開は2017年2月25日です。

 

 

 

 

 

 

2.スタッフ・キャスト

監督は『筆子・その愛 天使のピアノ』(2007年)、『大地の詩 留岡幸助物語』(2011年)の山田火砂子です。

 

主演は『ぼくのおじさん』(2016年)、『裏切りの街』(2016年)の寺島しのぶです。

 

共演は『道・白磁の人』(2012年)、『ばななとグローブとジンベイザメ』(2013年)、『歌舞伎町はいすくーる』(2014年)の塩谷瞬、『水の声を聞く』(2014年)、『おとぎ話みたい』(2016年)の趣里、『ジャイブ 海風に吹かれて』(2009年)、『告白』(2010年)、『ベイブルース25歳と364日』(2014年)の山口馬木也、『王立宇宙軍オネアミスの翼 サウンドリニューアル版』(1997年)、『ミュージックソン THE MOVIE オードリーの爆笑24時間宣言』(2012年)の徳光和夫などです。

 

3.まとめ

三浦綾子の『母』はセキの語りというかたちで描かれた小説です。セキや多喜二の見せるやさしさゆえか、温かな気持ちになれます。

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